合成葉酸　天然葉酸　判断基準

各社の葉酸サプリについて徹底的に調べて、できるだけ客観的に紹介するようにしています。なかでも最も気になるのが合成葉酸か天然葉酸かという点。

 

各社のサイトでの主張をそのまま載せるのではなく、厚労省の基準ではどうなのかで判断しています。

 

現状の各社のサイト上の表現をざっくりと分類すると以下のようになります。

 

 

中でも問題なのが（３）の天然由来の場合です。一見、天然っぽく見えますが実はモノグルタミン酸型の葉酸を使っています。合成葉酸と書くとイメージが悪いと考えて、あえてメーカーが公表しないと思われます。

 

厚労省の基準（アメリカと同じ）による分類は以下のようになります。

とされています。

 

そこで当サイトではモノグルタミン酸型を使用していると明記しているかどうかが重要と考えて、以下のように分類して紹介することにしました。

 

 

そして非公開の場合でも以下のように区別して紹介しています。

 

なお、サイト上に表現がない場合でも、直接メーカーに問い合わせて判明したものも含みます。

 

ちなみに「天然葉酸」＝天然だから体に良い、「合成葉酸」＝合成だから体に悪い、と誤解しやすいのですが、そんなことはありません。天然葉酸は食品中に含まれる葉酸ですが、体で分解されるので体内の利用効率が半分になります。また、その性質上、サプリにしにくいので、臨床試験の実験データそのものがきわめて少ないです。

 

一方、合成葉酸は純粋な分、体内での利用効率が高く、妊娠中で栄養バランスを考えなくてはならない女性にとっては大量にほうれん草やブロッコリーを食べなくてもサプリを数粒飲むだけで済むのはとても便利で良いと思います。海外での臨床試験のデータも豊富で、安全性や有用性が証明されているので厚労省も推奨しています。

 

少し前までは「合成」のイメージが悪く、メーカーも使ってると主張しづらかったのですが、その中でもママニック、AFC、polepole、ベジママ、ララリパブリックのようにあえて合成葉酸を使ってるとはっきり明言しているメーカーのHPにはきちんと根拠が示されており信頼できると思います。

 

”天然”をアピールする陣営からよく聞く主張が以下の２つ。

 

「合成葉酸は石油から作られているから体に良くない」
→憶測に過ぎません。証拠もないまま決めつけている可能性があります。合成葉酸の製造方法はいくつかあり、たとえば葉酸を高濃度に含む酵母を培養してそこから葉酸を抽出しているケースもあります。

 

ただし中国で安く製造されている葉酸は粗悪品の可能性もあります。たとえば、100円ショップで売ってるような、あまりにも安い葉酸サプリは本当に石油から作られてる可能性もあり、注意が必要です。

 

「合成葉酸は赤ちゃんの喘息リスクを高める」
→リスクを高めるのは葉酸の上限摂取量の1000μg（1mg）を超えて摂取し続けた場合で、合成＝危険ではありません。1日400μgの摂取量なら合成でも全く問題はありません。事実、安全だから厚労省も合成葉酸を推奨しています。

 

当サイトの比較表では葉酸の含有量が400μgであれば「○」、それ以下なら「△」「×」と判定しており、天然葉酸→「○」、合成葉酸→「×」という判定はしていません。あえて優劣は決めるなら、合成葉酸＝○、天然葉酸＝△、葉酸含有酵母＝△’という感じでしょうか。

 

妊娠中は肌荒れなど美容の悩みも増えるのでコラーゲンやプラセンタなど美容成分をたっぷり入れた葉酸サプリが売られています。

 

その一方で妊娠中だからこそ、余分なものは摂取したくないという方もおり、本当に必要なもの以外は入ってない葉酸サプリも売られています。

 

他にも妊活のために女性ホルモンを整える成分や冷え性を改善したり体質改善を促す成分を入れている葉酸サプリもあります。

 

また妊娠中の便秘の悩みのために乳酸菌を配合したサプリもあり、各社さまざまです。

 

その時々の状態や悩みに応じて使い分ければいいと思うのですが、サプリはあくまで栄養補助で使うべきで、一番大事なのは普段の食事です。葉酸はもちろん、鉄分やカルシウム、ビタミンやミネラルもまずは食事でバランスよく補いましょう。

 

その上で足りない、もしくは欲しいと思う成分があれば葉酸サプリで補うことを考えましょう。