妊婦と銅の関係は?
妊婦に不足しがちな銅について貧血との関係、銅の働き、効果、不足するとどうなるか、推奨摂取量について紹介します♪
妊婦に銅が必要なワケは?
妊娠時の貧血は大部分が鉄欠乏性です。しかし研究の結果、妊娠貧血者には鉄分だけではダメで同時に銅も摂取するのが良いそうです。なぜなら肝臓に貯蔵された鉄を利用するには銅が必要だからです。
銅の働きって?
銅は血液のヘモグロビンと鉄を結びつける作用があります。血液中のセルロプラスミンというタンパク質を増加することで肝臓の鉄を動員して血液中に鉄分を入れる働きがあります。
また銅は体内では肝臓以外には骨や筋肉に多く含まれています。銅の摂取は骨の強化に役立つことから、「骨のミネラル」と呼ばれることもあります。他にも血管を丈夫にしたり髪・皮膚の色を保ったり、カドミウムや鉛の毒性を弱める働きもあります。
銅が不足するとどうなる?
銅が不足することで起こる症状としては、妊婦の場合、胎児の中枢神経系に影響が出るとされ、他にも鉄欠乏性貧血、骨粗しょう症、関節リウマチ、動脈硬化、白髪になる、心臓や血管が弱くなる、などが挙げられます。
銅の推奨摂取量は?
厚生労働省が策定し2010年4月より施行になった「日本人の食事摂取基準(2010年版)」によると、成人男性で1日あたり0.9mg(上限は10mg)、成人女性の場合、1日あたりの推奨量は0.7mg(上限は10mg)です。妊娠中は+0.1mg、授乳婦は0.6mgがさらに必要とされています。
銅を多く含む食品は?
銅は日本人の日常食べる食事で摂取でき、多く含まれている食品は、牡蠣、ごま、かに、えび、大豆、納豆、牛肝臓・腎臓、 豚腎臓、あさり、はまぐり、いか、まいわし、かつおなどです。
普段食べる食品に多く含まれるため、あまり銅不足になる心配はありませんがまれに遺伝による銅欠乏症、銅欠乏性貧血などがあります。